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【2021年11月号】月刊ものづくり新聞

ものづくり新聞、2021年10月は3件のインタビュー記事を新規公開しました。

グローブ職人育成学校を作りたい!100周年を迎える奈良県三宅町のグローブ製造

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奈良県三宅町は野球グローブ製造の職人の方々が集まる街です。2021年にグローブ製造開始から100周年という記念の年となりました。

そのグローブの街で職人をされている酒井真矢さん浅田恒夫さんにお話をお聞きしました。お二人とも、今はオーダーメードの野球グローブも手がけておられます。ひとりひとりの手にあった野球グローブはさぞかし最初からぴったりフィットするのかと思いましたが、

3ヶ月くらい使い込んで育ててから最もフィットするように作っています。既製品はお店で試着するとフィット感を感じても、数ヶ月使っていると指がゴソゴソしてくることも結構あるんです。

そんなお二人は今、Youtubeでチャンネルを開設し、グローブ作りについて紹介する動画、質問に応える動画、イベントの動画などを積極的に配信しています。チャンネル登録数は2000人に迫る勢いです。

そして、その効果も出始めているようです。

最初は自分たちのことを知ってもらうことを考えていましたが、思ってもみなかった繋がりが生まれました。YouTubeの視聴者さんからグローブ職人になりたいという相談を受けることも結構ありますし、グローブ職人を目指して実際に三宅町に引っ越してきた方もいます。

そんなお二人の詳しいストーリーは本編記事をご覧ください。

社員20名の熱処理の町工場が最優先に取り組む人事評価制度 「スキルアップ制度」で社員の“次の一歩”を促す

神奈川県大和市にある武藤工業株式会社松川羽呼取締役。熱処理をメインとする町工場です。

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働きやすい職場を作るため尽力されている松川さん。特に編集部が驚いたのが、スキルアップ制度という人事評価制度。若手社員を増やしたい、その思いで開始した制度は、スキルアップシートを記入した上で、その設定から進捗把握、達成評価と1度の評価のために面談を3回実施するという制度です。この面談全てに取締役である松川さんご自身が参加されているそうです。評価のタイミングは年2回あり、社員は20名程度ですので、年間120回の面談をされている計算になります。

このやり方は自社に合わせて試行錯誤を繰り返しているそうです。

最初はスキルアップ制度を専門にやられている会社から教わって、そのままやってみたこともありました。でも、点数化しにくいという課題など、なかなか武藤工業にフィットしなくて、結局自分たちに合ったスキルアップ制度を作るしかないと考え、今に至ります。

なぜこのような制度を作ろうと思ったのか、このほかに実施している福利厚生制度はどんなものがあるのか、そして実際社員の方はどの様に感じているのか、詳しくは本編記事をご覧ください。

【ものづくり女子の休憩室】

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こちらは、中小ものづくり企業の社長さんやアトツギの方にぜひ読んでいただきたい記事です。

中小ものづくり企業で働く女性の方々4人にお話をお聞きし、なんで製造業で働いているの?職場のトイレはどう思っているの?パウダールームは?といったギモンをインタビューしています。みなさん知りたい本音が満載です。

この企画はものづくり新聞記者の中野さんと広報担当井上さんの女性陣による企画です。編集長は取材の場に立ち会うことも許されませんでした(笑)

この企画記事は、ぜひ前編後編を通して読んでいただくと面白いと思います。


2021年10月はインタビュー記事以外にも取材記事を2本公開いたしました。

実践型アイデアソン「Tenkaichi(テンカイチ)」レポート

2021年9月17日(金) ものづくりに関わる高専生・技術系大学生・社会人を対象とした1ヶ月のアイデアソン「Tenkaichi(テンカイチ)」(主催:名古屋市工業研究所)の最終報告会がオンラインで開催されました。この最終報告会の様子を詳しく紹介しています。

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岡山県美作地区の会社が集まって企画したサウナグッズブランド「MIMASAKA SAUNA(ミマサカサウナ) 」

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ミマサカサウナは、サウナを通じて地域振興し、参加者のコミュニケーションを生み出していきたい、その思いで立ち上げたサウナアイテムのブランドです。テント、ストーブ、サウナストーン、ペグなどがセットになった国産のテントサウナを共同で開発し販売されています。

自社ブランドの立ち上げのために1社ごとで頑張っている町工場の方々はたくさんおられますが、このように複数社が共同でブランドを立ち上げるという動き、これからどんどん増えていきそうです。

ミマサカサウナの取り組みについて詳しくは本編記事をご覧ください。

〜🗞編集後記🗞〜

ものづくり新聞立ち上げの最初のころは、「勝ちパターンみたいなものがあるんだろう」という思い込みがあり、中小ものづくり企業の勝ち法則やあるべき姿が見えてくるのかなと安易に考えていたのですが、インタビュー取材を繰り返すうちに、その予想は裏切られる結果となりました。

なぜなら、1社ごとに深く見れば見るほど、取り組みは多様で、それぞれの会社・組織ごとにいろいろな工夫をしながら、取り組んでいることがわかってきたからです。

IT化、DX、ブランディング、人材採用、人材育成、人事評価、アトツギ問題、新規顧客開拓、新商品企画、集客、店舗運営、ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)など、取り組むテーマは多岐にわたります。一度にすべての取り組みはできないわけですので、各社によって重要なテーマを先に取り組むことになります。

私たちものづくり新聞は、このような取り組みについていろんな会社の取り組み事例をご紹介することで、「うちもこの取り組みしてみよう」「社長に相談してみよう」「この会社に話を聞きに行ってみよう」といったアクションのきっかけが作れればいいなと思っています。

みなさんの知りたいテーマや事例がありましたら、どしどしお声をお寄せください。