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【ものづくり女子の休憩室 後編】職場のトイレ、なんだかんだで慣れているけど・・・

ものづくり企業で働く女性の方々に本音でトークいただくものづくり女子の休憩室。第一回目の今回は、全国各地のものづくり企業の現場で働く女性の皆さんにお集まりいただき、オンラインで開催しました。

なぜ ものづくり企業に入ったのか、働く中で危険な目にあったことはあるのか、会社アカウントのSNSの運用はどうやっているのか?などを語り合った前編に続き、“ここだけの話”はどんどん盛り上がっています。


さて、後編のメインテーマは、「働く環境」について。
どんな職種でも、働く環境はとても重要です。ものづくり企業で働く皆さんは、実際どんな環境の中で働いているのでしょうか?そして、編集部員がどうしても聞いてみたかった“職場のトイレ”問題。徐々に打ち解け、話が盛り上がった後編をどうぞ!

製造業って休みを取りにくい?取りやすい?

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井上「みなさんの職場では休みは取りやすいですか?」

Cさん「比較的取りやすいと思います。土曜日出勤の時もあるんですが、結構融通が効くので、用事がある時は上司と相談して休みをいただくこともあります。」

Aさん「私の職場も比較的休みが取りやすい環境だと思います。午前中だけ休むという時も対応してくれるので、用事がある時とかは助かりますね。」

井上「相談すると休みは比較的取りやすいのですね。他の方々はいかがですか?」

Bさん「休みが取りにくいと感じたことはないですね。最近まで部署内で子供がいるのは私だけだったんですが、子供が急に熱を出したとなった時も休みをいただけて助かります。でも、子供がいらっしゃらない方でも休みやすいですし、お互い様という雰囲気がありますね。」

井上さん「男性の方でも育休を取ってらっしゃる方がいるんですよね!」

Bさん「います!1年くらい育休取っていた男性社員もいたと思います。」

井上さん「1年はすごいですね!Dさんはいかがですか?」

Dさん「通院などで休むことがありますが、私の職場も比較的休みは取りやすいと思います。でも、繁忙期とか自分にしかできない仕事があったりすると、ちょっとしんどくても行かなきゃなと思うことはありますね。」

中野「わかります。仕上げなきゃいけないものが目の前にあると、気になりますよね。」

ものづくり企業のトイレ問題・・・

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中野「どうしても聞きたかったことがあるんです。トイレのことなんですが、私が過去に所属していた会社は、トイレがとても古かったんです。工場の横に併設されていたのですが、和式トイレで隙間風もすごくて、冬は極寒でした。臭いも気になりますし、詰まりとかもたまに起きたりして・・・。決して気持ちの良いトイレじゃなかったんです。」

井上「トイレは身近なものですし、それは正直嫌ですよね。」

中野「そうなんです。でも、それしかなかったので使うしかなくて。その後、働きやすさとか環境について考えていくうちに、あのトイレじゃ絶対にまずかったよな・・と考えるようになりました。実際に内閣府が自治体や企業、学校などの良いトイレの事例をまとめた資料をだしていたり、トイレの快適さが従業員のモチベーションに影響するというようなことを調査したものもあり、やっぱりトイレってすごく重要だなと。それに工場見学でトイレ見せてくださいとは言いづらいので、この場を借りて、皆さんに実際の職場のトイレ環境についてお聞きしたいんです。笑」

Dさん「以前勤めていた製造業の話ですが、トイレは工場を出たところにありました。寒くても外に一度出なければトイレに行けない環境で、トイレ自体も外に繋がるドアが常に空いていて、個室のドアを閉めても下がちょっと空いているんです。笑 和式でしたし、寒い時はつらかったです。」

井上「ううう・・・それは寒い時はつらそう・・」

Dさん「お腹が痛くなることがたまにあるんですが、そんな時はもうお腹痛いわ寒いわで相当辛かったです。笑」

中野「あと、和式だとキツイですよね。現在の会社はどうですか?」

Dさん「今のトイレも和式です。まあ慣れてはいますね。でもお腹痛い時に和式だとほんと辛いです。笑」

中野「めちゃくちゃわかります!でもそこしかないし、使っていると慣れはするんですよね。笑 でも綺麗な洋式の方がやっぱりいいですよね

Dさん「そうですそうです。(めちゃくちゃ頷く)」

中野「Aさんはいかがですか?」

Aさん「私のところは、仮設トイレなんです。仮設トイレが工場の外に1個設置してあって、1個しかないので誰かが先に使っていると、すぐ使えないとかはザラにありますね。あと、外にあるので夕方とか天気の悪い日は真っ暗になるのですっごく怖いです。」

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井上「真っ暗も辛いですね・・・。最初見た時はびっくりしませんでしたか?」

Aさん「しましたね。笑 でも皆さんも言うように慣れてはきますね。」

中野「まあそこしかないと思うと、とりあえず受け入れるしかないですもんね。Bさんはいかがですか?」

Bさん「綺麗ではありますが、年数は結構経っていると思います。あと、女性用トイレは2階にしかないので、1階で仕事している人は階段を登らないとトイレに行けないです。しかもその階段が結構急なんですよね。」

井上「(Bさんは現在妊娠されているので)上がったり降りたりするのは、ちょっと危険ですよね。そうじゃなくても忙しいと登り下りするだけでも結構面倒になりそうですし。Cさんはいかがですか?」

Cさん「事務所がある建物は新しいので、トイレも綺麗で広いです。でも、普段私が使っているトイレは旧事務所にあって、基本的には誰もいないんですが、たまにその建物でPC作業とかをしている人がいて、知らずにトイレに行くと、あ・・・となることはあります。笑」

井上「ちょっと気まずいんですね。笑」

Cさん「それと、いくつか工場があるんですが、少し離れたところにある工場では仮設トイレを使っています。」

中野「仮設トイレで対応するケースは結構あるんですね。」

井上「慣れるとはいえ、皆さんのお話をお聞きしていると、やっぱりトイレは快適な環境の方が絶対いいですよね。中野さん、ずっとトイレ問題言ってますもんね!笑」

中野「私は自分の経験上、快適で綺麗なトイレであることは本当に大事だと思っています。あと、個人的にはトイレのタイミングはちょっとした気持ちの切り替えやリフレッシュにもなっていたんです。そして、その切り替えがやる気を生み出すきっかけだったりするんですよね。毎日のことなので性別を問わず、疲れやモヤモヤが少しでも和らぐトイレになるよう、製造業はなんとかしないといけないと思っています。」

更衣室や作業服の実態 パウダールームって必要?

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中野「トイレと近いところですが、更衣室やロッカールームはどんな感じですか?私がいた会社では、倉庫の一部を区切ってロッカーを置いて、使わなくなった畳を敷き詰めたような場所でした。ドアはありますが、鍵はなかったですし、昼でも暗かったです。」

Aさん「うちは女性社員が少なくて、専用の更衣室などはないですね。作業着で出勤して、作業着で帰宅しています。」

井上「そうすると、帰りにどこかへ出かけたい時は一度帰宅されるんですか?」

Aさん「そうですね。帰ったりとか、着替える時は、他の人にちょっと出ていってもらったり。笑 」

井上「なるほど。笑」

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Dさん「私の会社は、入社当時は食堂の一角にありました。そのうち女性社員が増えてきて、事務所の奥にあった物置を整理して、今はそこを更衣室として使っています。」

中野「食堂の一角で着替えるのと、部屋があるのとでは全然違いますよね!Bさんはいかがですか?」

Bさん「物置兼更衣室のような場所があります。私は家から車に乗って作業着で来てそのまま帰るので利用してませんが、着替える場合はみんなそこを利用していると思います。」

中野「家で作業着着て出社して、帰りも作業着のまま帰ることが多いですか?」

Aさん、Bさん、Cさん(頷く)

Dさん「私は私服で着て、会社で作業着に着替えていますね。」

井上「Dさんのように更衣室がちゃんとあると会社で着替える選択肢もありますよね。」

中野「皆さん、作業着はどんなものを着てるんですか?

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Aさん「現場では基本的に長袖の制服ですね。事務所にいる時も入社当初は長袖だったんですけど、夏は暑すぎて『半袖作ってください!』と言って注文してもらいました。笑」

井上「おー、声が反映されたんですね!」

Aさん「そうです。笑 一応制服の上着は置いていて、現場に出る時に羽織る感じです。」

杉浦桃香

Dさん「私は夏場は基本ポロシャツで、寒くなったら長袖を着てますね。私の会社は長袖じゃないといけない等の規則はないので、気温に合わせて自分で調節しています。」

井上「各自で気温に対応しつつ、会社によってルールがあったりなかったり、色々なんですね。Bさんはどうですか?」

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Bさん「制服としてポロシャツがあるんですけど、基本自由なのでみんな着ていないですね。笑 スーツ着ている営業の男性がいますが、私服の人も結構いますし、作業するメンバーもTシャツとか動きやすい服装です。」

中野「そうなんですね!それは結構珍しいような気がします。」

西本さん

Bさん「そうかもしれないですね。派手な赤いTシャツ着ている人とかもいますよ。笑 でも特に何も言われないです。」

井上「ということは、皆さん、規則などはそこまで厳しくないんですか?」

Aさん「そこまで厳しくはないんじゃないかと思います。あまり派手すぎたり、現場だと髪が長すぎたら危険とかあるかもしれないですが、基本的には大丈夫ですね。」

Cさん「私のところも基本的には問題ないですね。髪色は色々染めたりしてますが、特に何も言われたことないですね。」

検査の様子 (1)

井上「Dさんはいかがですか?」

Dさん「ネイルは現場だと剥がれちゃったりするのでダメですが、髪色とかは特にルールはないですね。髪の色変えたかったら変えてもいいよって言われますけど、私の会社は何故か誰も変えてないです。笑」

中野「髪色に関しては自由なところが多いんですね。あと、会社にパウダールームとか欲しいと思いますか?

Dさん「うーん。私は特に思わないですね。会社は仕事をする場所って感じなので、ポロシャツのデザインとかも動きやすければ基本何でも良いかなって思います。笑」

中野「なるほど。動きやすいことが最優先ということですね。Bさんの会社はパウダールームなどはありますか?」

Bさん「ないですね。メイク直ししている人いるのかな、多分いないと思います。笑 家で軽くメイクして終わりですね。いまはマスクもしますし、部署に女性が多いというのもあるかもしれません。」

井上「なるほど、女子校的なノリですね。笑 Aさんはいかがですか?着替え場所についてはどうですか?」

Aさん「私もパウダールームとかはいらないですね。着替え場所も、正直特にいらないかもしれないです。笑 シンプルなTシャツですし、帰りにスーパー寄るくらいならそのまま行けちゃうので。笑」

中野「確かに。そのシンプルな黒っぽいTシャツで上にちょっと羽織ったりすれば、作業着とは思わないですね。」

Cさん「私は家が近いこともあって、汗をかいててもそのままですぐ帰宅したい派ですね。パウダールームとかは特にいらないですかね。」

井上「今日の座談会は若い女性の方が多いですが、自動車通勤されている方も多いということもあり、パウダールームへのこだわりは意外とないんですね。あとはやっぱりトイレのお話ができたのはよかったです。結構大事なところだと思いますが、なかなか他の会社のこと聞けないですもんね。」

中野「パウダールームはまずトイレが整備されてからその先という感じですかね。色々なパターンを聞くことができてよかったです!」

井上「まだまだお聞きしたいですが、お時間になってしまいました。今日はこの辺で終了したいと思います。皆さん、ありがとうございました!」

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前編、後編に渡ってお送りしてきた「ものづくり女子の休憩室」いかがでしたか?

ものづくり企業で働く現場の人が、普段どんな環境で働いているのか、そしてどんなことを考えているのか、少しでもおわかりいただけたでしょうか。今回は女性の方からお話をお聞きしましたが、性別に関わらず、気持ちの良い職場環境とはなんだろう?ということを考えるひとつのきっかけにしていただけたら幸いです。

現場の人からの声を聞けば、身近なところからできる改善がきっともっとあるのだと思います。

私たちは、これからもものづくり企業の働く環境について、皆さんと一緒に考えていきたいと思っています。

また、いつかの日か架空の休憩室でお会いしましょう!



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