ものづくり新聞・記者 中野 涼奈さん
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ものづくり新聞・記者 中野 涼奈さん

製造業に携わる方々の“思い”に迫ってきたものづくり新聞。どんな人たちが作っているのか、私たちのことも知っていただきたく始めた“番外編”の第2弾は、元金型メーカーで磨き担当として働いていた経験を持つ、ものづくり新聞 記者の中野 涼奈(なかの すずな)さんのインタビューをお届けします。

ものづくり新聞のほとんどの記事を執筆している涼奈さん。実は、涼奈さんも今回この記事を書いている広報担当の井上もコロナ禍の入社で、且つ弊社はテレワークなので、この5ヶ月でリアルに会えたのは10回もない、という関係です。

だからこそ、今回は同じ会社の社員である私にとっても、“初めまして”の気持ちであらためて根掘り葉掘り聞いてみました!

それでは、いざ、どうぞ〜!

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🗞まずは自己紹介をお願いします。

涼奈さん「出身は山形県です。仙台の大学に進学して社会学を学んでいました。卒業後は山形の実家に戻って地元の金型メーカーに就職しました。会社では磨き測定を現場では担当し、新人教育の企画と運営も担当しました。子供の頃から体を動かすのが好き興味のあることは何でもやってみたいタイプなので、習い事で水泳や和太鼓、部活はバレー、ソフトテニスをやっていました。大人になってからは趣味でヒップホップダンスを始めたんですけど、結構ハマってやっていました。山形のダンススクールに通いながら発表会に出たりとか、友達を作ってそこで踊ったりとか、山形で働いてる頃は仕事終わったらダンスして、みたいな毎日をずっと過ごしてました。」

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*ダンス発表会での様子

🗞そうなんですね!大人になってから始める趣味って結構ハマるのわかります。時間もお金も少しかけられるし、仕事のストレスが出てくるからそれも発散できたりしていいですよね。

涼奈さん「そうですね。やっぱりその楽しみがあるから仕事も頑張れるみたいな感じはありましたね。」

🗞涼奈さんは元は製造業で現場担当をしてて今はwebメディアの記者という全く異なる業種へのキャリアチェンジですけど、最初どうして製造業界に入ったんですか?

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涼奈さん「大学3年生で就活を始めた時なんかうまくいかなかったんですよね。普通は大学からの新卒だと営業職の募集が多いですし、周りも当たり前のようにみんな営業や事務職を目指している人が多かったので、自分も最初はみんなと同じようにそういう職種の説明会に出たり一生懸命ひと通りやってみたんですけど、うまくいかなくて・・・。で、一旦やめてみて、職種に縛られるのではなく面白そうなことをやってみるっていうのもいいかなと思って、好きなことや面白そうな事を基準にして考えてみたら、みんなで何かをするのが子供の頃から好きだったということを思い出したんですよね。学生の頃から生徒会や文化祭の実行委員やったりするのが結構好きで、みんなで頑張って何か作るのって良いなと思いました。そしてみんなで何か作るというイメージで改めて就活を始めた時に、新卒で入社した会社を見つけて、そこで初めて「製造業」を意識しました。

🗞なるほど。みんなで何か作るのが楽しかったという経験をもとに仕事を探してみたら製造業にたどり着いたんですね。

涼奈さん「そうです。何か物を作りたいっていうことではなく、みんなで何かするっていう手段がたまたま製造だったっていう感じですね。実際に見学に行ったりしても、何作ってるのかは全くわかってなかったんですけど、みんなで何かを一緒にやっているという環境や雰囲気が良いなって感じて、それだけで気軽に入ったという感じです。笑 家族はすごく驚いて心配もされたんですけど、面白そうだし、会社の人も「できるよ」って言うから私も「ああ、できるんだ」って素直に思って(笑)入社しました。」

🗞製造業に関しての知識がゼロというスタートラインから入ってみて、実際どうでしたか?

涼奈さん「まず、私が約10年ぶりくらいの久々の新人だったので、みんなめちゃくちゃ優しく教えてくれました。10年前までに入った先輩たちは「見て学べ」という大変な時代を乗り超えてきた人たちだったので、今の若い子にはちゃんと教えてあげたいという気持ちがあったみたいで、聞きに行くとすぐに教えてくれるという環境でした。聞いてもらえるのが嬉しいというおじさんの先輩もいて、とても良く面倒をみてもらっていたと思います。」

🗞そうは言っても、大学も文系で測定は数学的なこともでてくるし、独特な環境で新しいことを覚えるのは結構大変だったんじゃないですか?どうやって仕事を覚えていったのですか?

涼奈さん「数学はもともと得意じゃないですし、それにプラスして勘が悪くて最初は大変でした。例えば、この型をひっくり返したらこういう形になるということが感覚的にパッとわからないので、図を一個一個書いて聞いて教えてもらってというのを繰り返して、本当にちょっとずつ覚えていったというかんじです。」

🗞最初は興味がなかった分野の仕事をしてみて、実際はどうでしたか?

涼奈さん「面白そうだと思った感覚は間違ってなかったと思います。金型は一つの型をいろんな工程の人が担当して作って、更にそれを使って一つの製品が作られていくので、たくさんの人たちがつながって作っていく中で自分が携わった工程があるというのを体感すると、ものを作るのって面白いなと実感しました。あとは、作っていく中でどうしてもどこかでトラブルが起こるんですけど、みんなでいろんな角度から意見を交わしながら解決してやっと納品ができると、その分愛着も湧きますし、ものづくりの過酷さと面白さは製造業に入ってみてすごく実感しました。」

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🗞以前、ものづくり新聞でインタビューした マニュアル管理ツール“Teachme Biz”のスタディストさんは、製造業時代に涼奈さんが現場の磨きや測定の担当の他に、新人教育の企画運営の中で、実際にTeahmeBizを利用した経験から生まれた企画でしたよね。新人教育を企画しようと思ったきっかけは何だったんですか?

涼奈さん「*以下「クラウド型手順書プラットフォームTeachme Bizー株式会社スタディスト 山下公平さん」のインタビュー記事より引用」

【金型加工メーカーでの新人研修にTeachme Bizを活用】
私が入社した時点で既にTeachme Bizは社内に導入されていて、一般的な手順書を伝えるツールとして使われていました。ですが、正直新人の私にはあまり内容を理解することができなかったんです。というのも、当時社内のメンバーはベテランばかりで、熟知するベテランが作ったマニュアルは新人にとっては難しかったんですね。
せっかくいいツールなのに活用できずもったいなと感じていたのですが、ある時Teachme Bizを新人研修に導入してはどうかと考えました。ベテランが作ったマニュアルが難しすぎるなら、新人が学びながらマニュアルを作成すれば新人の理解も深まるし、マニュアルも残る。これは一石二鳥ではないかと思いました。
具体的には
●各工程の研修を回り、それぞれの工程ごとマニュアルを作成してもらう
  *気付いたこと、疑問、自分の考えを入れてもらう
●研修中は定期的にミーティングし、マニュアルをチェックする    
  *作成したマニュアルを使って、その業務を説明してもらう
  *新人の興味関心や得意不得意を見極める
その結果、新人や初心者にとってわかりやすいマニュアルを作成することができました。できたマニュアルは新人にとっても学びの記録になりますし、次の新人やインターンで来た学生への研修の時にも活用できるので、Teachme Bizがあってよかったなと感じました。

🗞そして、TeachmeBizを利用したマニュアル作成とは別に、もう一つ、当時の涼奈さんの新人教育に対する考えや、社会人としてどう生きるかについて考えた資料も作成してますよね。

涼奈さん「はい、膨大な量の長すぎるやつ。笑」
*実際この資料は103ページに渡る壮大な資料になっています。

🗞技術的なこととは別に、社会人の心得やこの会社の人たちの思考パターンまで書いてあるというのがすごく印象的でした。

涼奈さん「私が入社した当時、新人教育が制度的には整ってなかったんですけど、周りはすぐに教えてくれるという恵まれた環境ではありました。でも、最初は誰に聞いたらいいのかわからなくて自分で開拓しながらやっていくのにすごく苦労しました。必死に聞いて回ってある程度覚えた一年半後ぐらいの時に、ふと冷静になって振り返ってみると、自分はずいぶんといらない苦労をしてきたなと思って。これは、次の新人のために私が先輩としてちゃんと整えておくべきじゃないかと思ったんですよ。この苦労をできるだけ忘れずに、本当に純粋に技術を覚えられたり教育が受けられるようなものとして後輩に残したい、という思いでその資料も作って新人教育に取り組んでいました。」

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🗞その後、ものづくり新聞に関わるきっかけは何だったんですか?

涼奈さん「新人教育の企画を運営した時に、ゴールを決めてやり方を決めたり新人のフォローを考えたりと、色んなことを社内の人に協力してもらいながらやっていく中で「みんなで何かをすることの楽しさ」を思い出したんですよね。あとは新人教育自体もすごくやりがいがあって楽しかったので、製造業に関わらず、また何かをみんなでやれるようなことで仕事がしたいと思って、東京じゃないとできない仕事もあるんじゃないかと思って上京しました。」

🗞最初はとりあえず事務職に就いたんですよね?

涼奈さん「はい。イベント関連のグッズ制作の会社で経理の仕事をしていました。ただ、その中で正直もの足りなさを感じていて、製造業時代に作った新人教育を読み返して、もっとここら辺を追求したいなという気持ちを抱えていた時に、ご縁があって編集長に出会いました。製造業の時の新人教育のことや、その思いをお話ししている中でマニュアル資料のことも編集長に話すと、文章も書けるということでお誘いいただき、ものづくり新聞の記者として仕事をスタートさせました。」

🗞実際、ものづくり新聞の記者になってみてどうですか?

涼奈さん「実は、昔新聞記者になりたいなって思ったことがあって、それ忘れていたんですけど、最近ふと思い出して、もしかして夢叶ってるんじゃないかなって思いました。笑」

🗞すごい!叶ってますね!笑

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涼奈さん「はい笑。新聞記者になりたかった理由は、いろんな人の話を聞けますし「書く」ということ自体が普通にすごく好きなので、それができていることがすごく楽しいです。取材に行くたびにいろんな人と出会いながら、記事にして伝えるっていうのは面白いですし勉強になると感じています。あとは製造業を実際にやっていたので、インタビューした方の苦労とか嬉しいポイントを理解できてるのかな、と思うと嬉しいですね。そして、製造業は普段なかなか一般的には取り上げられないからこそ、ちゃんと思いを記事にして、それを読んでもらえるだけでなく、取材した人にも嬉しいと言われると、やっぱりすごくやりがいを感じます。」

🗞あと3年後、どうなっていたいと思いますか?

涼奈さん「まず、ものづくり新聞は繋がりを大切にしていて、私もそれにすごく共感しています。自分がそう感じていたように、製造業は横の繋がりが少ないので、特に、若手が繋がれるコミュニティのような繋がりを自分自身が作れたらなと思っています。現場の人が、会社同士じゃなく個人同士で意見を話せたり、いろいろと助け合えるような繋がりを3年後くらいには作りたいです。それは、特に地方でやりたいと思ってます。地方は繋がりがより薄くてバラバラにやっているように感じているので、現場の若手の人たちが繋がれるような場を作りたいと思っています。」

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*故郷 山形のヒカルマシナリーさんでの取材の様子

涼奈さん「あとは、製造業の教育についてもっと深掘りしていきたいと思っています。まずは、いろんな会社に教育をどうやってるのかというところを聞いていきたいです。製造業の中で人材の採用や教育については、これからも続いていく課題だと思うので、製造業の教育というところを私の中のテーマの一つとして3年後に何かのかたちにできればいいなとすごく思っています。製造業での自分の経験を振り返ると、今もどこかに人知れず悩んでいる新人の方がいると思うと、やっぱり教育とか新人の問題は誰かがやらなきゃいけないと思っているので、ぜひやっていきたいですね!

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製造業の教育に熱い思い持つ涼奈さんのnoteもぜひご覧ください!


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