インタビュー:アジアと日本のものづくり企業をつなぐーMonet.Asia
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インタビュー:アジアと日本のものづくり企業をつなぐーMonet.Asia

こんにちはものづくり新聞です。当サイトは製造業の方々向けにインタビュー記事を掲載しているWebメディアです。ソリューションやサービスの提供元へのインタビューはもちろん、実際に製品やサービスを導入した側へもインタビューしています。ものづくり企業に勤める皆さんにとって本当の意味で役に立つ情報を提供したいという思いで、ただ情報を羅列するのではなくより具体的なイメージができる情報発信を目指しています。詳しくはこちらの自己紹介記事をご覧ください。


さて、ものづくり新聞第1回目のインタビューは、タイで製造業向けEC通信販売事業をしているMonet.Asiaさんです。

タイで大活躍!Monet.Asia


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Monet.Asiaは機械部品、電気部品や工場消耗品(MRO)などを中心とした製造業向け商材をタイ国内でEC販売する会社です。主に日本のメーカーの商材を仕入れており、すでに50万点の商品が品揃えされています。このうち7万点余りの商品はタイ国内に在庫されすぐに発送可能となっています。

このサービスを立ち上げた大野さんに、このサービスを開始したきっかけと今後の展望についてお聞きしました。

ー今日は電話会議インタビューのお時間ありがとうございます。そちらはタイですか?

はい、タイです。もうタイ在住15年以上になります。

Monet.Asiaについて

さっそくですが、まずはじめにMonet.Asiaについて教えていただけますか? 

Monet.Asiaはタイ語の通信販売サイトです。主に製造業向けで、日本のメーカーの商品を仕入れ、タイでものづくりをしている企業や個人に販売しています。品揃えは50万点ほどで、そのうち7万点はタイ国内に在庫として保管されているため、すばやく発送・納品することが可能です。

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(梱包・発送の様子)


ー多くの商品が買えるようになっているんですね。

ただ、これだけの品数があると全部が全部売れるというわけではなく、売りたいものをピックアップしたりバナーを作ったりメールで宣伝したりということをしないと売れないわけです。ですので、通信販売事業だけではなくコンサルティングという形でご契約をいただいているメーカー様には販売促進のお手伝いや販売レポートのご提供なども行っています。

―なるほど。そんなMonet.Asiaを起業されたのはどのようなきっかけだったんでしょうか?

もともとタイ現地で製造業に携わっていたんです。その中で日本から海外へ進出したい企業のサポートなどをしていたのですが、困っている会社さんが多いと感じていました。そういう企業に役に立てる販売プラットフォームを作りたいと思ったのがきっかけなんです。

-具体的にどんなお困りだったのでしょうか?

一言で言うと、日本企業がタイ市場に進出を検討した際、そのための調査に時間もお金もすごく掛かるんです。例えばある医療系の会社の場合、3回ほどタイに出張で来て、ユーザーヒヤリング、代理店探し、テストサイトでの需要確認など、販売するまで約1年で400~500万掛かったと聞きました。

-そんなに掛かるんですね。

はい。でもそれだけじゃないんです。その会社はタイのある会社と代理店契約を結んだのですが、専従社員1名分の給与を毎月20万円支払う条件だそうです。さらに販促活動を積極的にしてくれるわけでもないので、タイから撤退することも考えているそうです。

-Monetはそういう会社様にどのようにお役に立てるのですか?

Monetは既に50万点の商材が揃うタイ語の通信販売サイトを立ち上げていて、毎月1万人を超える人がMonetのサイトで商品を探しています。そのためMonetのサイトに商品を掲載して、販売のテストをしてみればある程度市場調査が出来てしまうんですよ。

-それはすごいですね。会員数も伸びているとお聞きしましたが。

はい。増減を繰り返しながらも、徐々にUU数(ユニークユーザー数)も会員数も増加しています。2021年1月には会員数は1,700社を超えました。


お客様はどんな人たち?タイ語は必須?

ーちなみにMonetを使うお客様はどういう方々なんでしょうか?

タイのローカル企業が多いですね。大企業の中でお勤めの方々から個人事業のような方々まで様々です。とにかくタイ語で買えるところがMonetの強いところです。

ータイ語は必須なのでしょうか?英語では通じないのですか?

外資系の方や日系企業のみなさんは割とタイでも英語で購買されるとおっしゃるんですよね。たしかに日系企業にお勤めのようなタイ人にお話をきいたりすると「英語で十分です」とおっしゃるんですが、やはりタイの方はタイ語のほうが得意だしそのほうがいいわけです。実際、タイのGoogleの検索数の結果を見ると、断然タイ語の検索数のほうが多いわけです。

ー当たり前と言えば当たり前ですね。

なのに、「英語で充分」という言葉を聞くと安心してしまい、ついタイ語でちゃんとしたサイトを作らないという会社が多いんです。

ー最近は他のECサイトもタイ語にしたりしていますよね。

そうです。タイ語の重要性は理解されつつあるんだと思います。しかし、そのサイトのタイ語が私の目から見るといまひとつなんですよね。自動翻訳だからかと思います。さらに、翻訳の元になっているのは英語だったりするんですが、もともと持っている英語があまりよくないことも多いので、それをタイ語に訳すとさらに意味がわからなくなっていることがあります。

ー結果、タイの方々から見ると意味がわからないサイトになってしまう

そうなんです。私はタイの方に使いやすい仕組みを目指していますのでタイ語もちゃんと通じるようにこまめに手を入れています。


やり取りはLINE   だからまわせる

ーさきほど、Monetのお客様は「大企業の中でお勤めの方々から個人事業のような方々まで様々」とおっしゃておられましたが、支払いとか大丈夫なんでしょうか?与信とか。

うちは「前払い」制なんです。ですので与信審査は必要ありません。


ー前払いということは、先にお金を振り込んでもらってそれを確認してから商品を受注していると。

そういうことです。実はタイでは一般的なやり方で、携帯やスマホやATMでお金を振り込んで、その振り込み明細をメールやLINEで送ってもらうんです。一見面倒そうに見えるんですが、タイでは一般的です。なぜかといいますと、タイの銀行は振り込んだ時に振込元がわからないようになっているんです。

ー振り込んだ時に振込元がわからない、ということはもし1000バーツの振り込みが2件重なったらどちらがどちらかかわからなくなるということですね。

そういうことです。ですので、振り込む人はちゃんと商品を受け取るためには自分が振り込んだことを証明しないといけないので、一生懸命なんとかして「自分が振り込んだよ」ということを連絡してくるんです。

ーさきほどLINEというお話がありましたが、LINEで振り込み連絡をしてくるんですね。

私たちは電話番号を公開していませんので、顧客とのやりとりは全てメールかLINEです。LINEで振り込み連絡をもらい、納期連絡もLINEでしています。

ーLINEが接客ツール、営業窓口というわけですね。

そのとおりです。電話ではなくLINEのおかげで取引が回せています。


通販を駆使して、ものづくりをもっとやりやすく

ータイには14万社以上の製造業企業があるわけですが、Monetさんはそこを全部取り込めるということですね。

タイの中小企業は小さな金物屋とかホームセンターで必要な物品を調達しているわけです。しかし通信販売を使えばもっといろんな道具や物品を安く早く調達できるはずなんです。日本だと色々な通信販売会社があるのですぐに調達できていますよね。そんなプラットフォームのおかげで、ものづくりがもっとやりやすくなっていると思います。タイでもそのようなプラットフォームを提供していきたいんです。タイでものづくりをしている人たちにウェブ販売の選択肢をご提供したいんです。

ーさきほど納期は在庫があるものについては翌日翌々日とおっしゃっていましたが、納期はウェブに表示されるんでしょうか?

そこは課題なんです。タイの中小企業は納期や価格を知りたくても当日中には答えがもらえないという不満があることがわかっています。私たちのサイトでは価格はすぐわかるのですが、納期はすぐわかるようにはなっていません。今後、私たちの仕組みを改善して、すぐに納期がわかる仕組みにしていきたいと考えています。

ータイの人は商品を探す時にはGoogleとかYahooとかそういうものを使っているんでしょうか?

タイではほぼGoogle一択です。Googleで商品名を検索して探しています。そのため、私たちはタイでのGoogleのSEOを徹底的に研究しており、商品名やブランド名で上位に表示されるよう工夫しています。

ータイではEC通販は伸びているんですよね?

はい、伸びています。JETROの調査では2018年に2500億円規模を超え、今も順調に伸びているようです。この統計はB2C分野ですが、B2B分野でも今後EC通販は伸びていくと思います。


タイ市場の入り口になりたい

ーでも日本からタイのEC通販に出品するのは自力ではしんどそうです。

そうですね・・・。タイ語で出したりタイ語で問い合わせを受け付けるとなると自力では厳しいと思います。また、タイの主力通販サイトであるLazadaは日本からアカウント取得することは禁止されているという制約もありますので、そもそも日本からは難しいということもあります。あとタイの関税が不確定なため、担当によって関税がかかったり、かからなかったりするという話も聞きますし、かかる場合でも金額が異なったりして関税でストップしてしまうケースも多いんです。

ーそこでMonetさんが活躍するということですね(笑

そうなんです。先程申し上げたように、我々はタイのものづくりのプラットフォームであり、海外進出したい企業の販売プラットフォームになることを目指しています。私たちにご依頼いただければ、商品をタイ語で登録し、実際に販売を開始して、どれくらい閲覧され購買されているかまで日本語でサポートしています。取引も日本円です。もしも日本市場だけでは成長が見込めず、海外でも売りたい商材があるんだけど、という製造業向け商材をお持ちの方はお声をおかけいただければと思います。

ー実際出品しようとする時によくあるトラブルってどんなものがありますか?

そもそも商品のデータが整理されていないというケースは多いです。だいたいみなさんカタログはあるんですがそれしかないというケースがあります。そうするとデータをくださいとお願いしても出てこないということがあります。ただ、私たちはそういうことには慣れていますのでご相談しながらデータを揃えていただいています(笑

ーMonetさんに依頼するとどれくらいの費用がかかるんでしょうか?

詳細は商談でお話ししますが、試しにいくつかの商品をテスト販売したいという方のために10万円でテスト販売してみましょうというプランをご用意しています。先の医療会社さんの400~500万円という例に比べると進出のハードルを下げることが出来ているのではないかと思っています。

ー将来展望を教えてください。

タイだけではなく、この仕組みをアジア全体、いや世界に広げていきたいと思っています。また、もっと日本の製造業の方々の商品をどんどん増やし、Monetからあらゆる日本の製造業向け商品が買えるようにしたいと思っています。

ー最後に、読者の皆様に一言お願いします。

日本とタイ、両国の活性化を支援をしたいという思いでやっています。皆さん、一緒に世界で戦いましょう!

Monet.Asiaさんのサイトはこちら https://monet.asia/



〜ものづくり新聞編集部より〜

いかがだったでしょうか?今後、このサービスを実際にご利用されているメーカー様にインタビューさせていただく予定です。お楽しみに。

もしもこのサービスにご興味のある方がおられましたら、編集部がご相談窓口までご連絡ください。まだ直接相談する段階ではない、このサービス以外のことも知りたい、という方はお気軽にご連絡ください。

2021年3月から開始した「ものづくり新聞」の取り組みについて詳しくはこちらをご覧ください。



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