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ものづくりインタビュー

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ものづくりの現場で、改革/改善に挑戦されている人たちに、その取り組みのストーリーをリアルに語っていただくインタビューです。同じように改革/改善に取り組まれている方、そしてこれから… もっと読む
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2022年6月の記事一覧

ブランディングとはものづくり 町工場の規模のまま世界と戦いたい 藤田金属株式会社 藤田 盛一郎さん

大阪府八尾市に降り立った編集部は、突然巨大な白いフライパンに遭遇しました。 この巨大フライパンがあるのは、昭和26年(1951年)の創業以来、フライパン、アルミタンブラー、アルミ急須など金属製のキッチン用品や家庭用品などを製造している藤田金属株式会社さんです。2021年に新しくしたばかりだという黒い外壁の建物は奥が工場、右が事務所です。 こちらは、フライパン製造に使われる金属板を油通ししている様子です。藤田金属の従業員は19名(2022年5月時点)で、平均年齢は35歳です

シンプルだけど真似できない工夫がぎっしり詰まった自社製品 株式会社河辺商会 福田康一さん

JR阪和線が走る鳳(おおとり)駅を降り、徒歩で10分ほどの場所にある株式会社河辺商会(かわべしょうかい)さんを訪ねました。 河辺商会はプラスチック金型設計・製造、成形をはじめ、成形加工品に付随する塗装やめっき加工などの二次加工を行っています。 河辺商会は繊維を加工する機械や部品を取り扱う商社からスタートしました。その後、金属製だった部品がプラスチック製へと変わり、河辺商会もプラスチック部品を提案するようになりました。そしてそのプラスチック部品を自社で成形するようになり、今

社員の「つくってみたい」が実現できる会社へ みよし工業有限会社 斎藤いくみさん、鏡凪沙さん

山形県山形市十文字にある みよし工業有限会社へ取材にお伺いしました。みよし工業はステンレス、チタン、ニッケル合金などの板金・製缶加工を行なっています。 みよし工業が製作している製品は、全てオーダー品でステンレス製のシンクやタンク、洗浄曹など多岐に渡ります。最近ではインターネットの普及により全国からの注文が多くなり、銅製のシンクの依頼が増えているといいます。 抗菌効果があることから、近年、銅のシンクは支持を集めており、中でも銅の「緑青(ろくしょう)」処理を施したアンティーク

できるかどうかではなく やるかどうか 故郷を思い熱い情熱を燃やす スズキハイテック株式会社 カン・モハマド・ラハトさん

山形県山形市銅町にあるスズキハイテック株式会社を訪ねました。銅町とはその名の通り金属の銅を表しています。かつて鋳物工が多く住み、金属工芸や金属加工に発展していったという歴史ある町です。 スズキハイテック株式会社は、ハイブリッド自動車や電気自動車などの部品や半導体部品のめっき加工等の表面処理を行っています。お客様から提供された部品に表面処理を施す他、表面処理に関する開発、提案にも力を入れています。生産拠点は日本、メキシコ、中国にあります。 特に2015年に本格的に取り組み始